ジツガク研究例

地方から未来を創造する

ジツガク、
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園芸学分野

バイオテクノロジー技術を利用した新品種育成に関する研究

トウガラシ、ピーマン、シシトウおよびパプリカは、同じカプシカムという仲間に属しており、我々の食生活に欠かすことのできない重要な野菜の一つです。 世界中で様々な品種が作られています。

園芸育種学研究室では、ピーマンやトウガラシを主な研究対象として、葯培養やDNAマーカー技術などのバイオテクノロジーや従来からの交配育種技術を用いて、効率的に新しい品種を育成するための育種技術を開発しています。

この技術により、新しいカラーピーマンやパプリカ品種、または、病気に強いピーマン品種の育成を行うことができます。これからの農業においてバイオテクノロジー技術は必要不可欠です。

日本の環境にあって育てやすいもの、おいしいもの、美しいものを作る、社会に貢献できる技術開発と新品種育成を目指しています。

植物バイオ・育種専攻
園芸育種学研究室/杉田 亘教授

造園学分野

世界に広がる日本庭園の歴史や管理・運営に関する研究

海外に作られた日本庭園は約65か国に500以上あります。そのうち約1/3が日本との姉妹都市交流をきっかけに作られています。しかし、私たち日本人にはあまり知られていません。海外の日本庭園が地域の観光スポットとなり街の活性化にもつながった例もあります。一方で現地の人にも忘れられ、荒廃しているものもあります。

 

庭園デザイン学研究室では、国内外の庭園がどうして作られたのか歴史資料の分析や様式や空間特性、管理状態を把握する現地調査などを行い、秀逸点や問題点を明らかにし、いかに活用されるべきか、また、国や地域、文化が異なる環境で、それぞれに見合った管理・運営方法などにも視点を広げ、世界の方々との情報の共有化を行い、世界の平和を願い、日本が誇る庭園文化を世界中に広げることを目指しています。

花・ガーデニング専攻
造園デザイン学研究室/牧田 直子常勤講師

自然環境分野

自然と調和した環境作りのための昆虫の発生予測の研究

南九州地方にはキオビエダシャクという色鮮やかな昼行性の”ガ”が大発生しています。幼虫は生け垣としてよく植栽されているイヌマキの葉を食べる毛虫です。

元々東南アジアなど南方にしか生息していませんでしたが、地球温暖化のためか年々分布を広げ、今世紀に入って九州南部に侵入してきました。

昆虫生態学研究室では飼育実験と野外での発生調査から、この昆虫が熱帯や亜熱帯性の昆虫に見られる冬でも眠りに入りにくいという特性を持っていること、そして大発生と衰退を繰り返すような動向を示すのはこの性質が原因ではないかという考えに至りました。

この研究は昆虫学の専門誌の一つ、Applied Entomology and Zoologyに掲載されました。昆虫の生態にはまだまだ解明できていないことがたくさんあります。環境の変化が生物に及ぼす影響を知ることで、生き物と調和した環境作りにつなげていくことを目指しています。

自然環境専攻
昆虫生態学研究室/新谷 喜紀教授