地域貢献
地域連携公開講座「野鳥とのふれあいで宮崎の自然を学ぶ in 延岡」を実施
令和3年度南九州大学「地域連携公開講座」の一環として、「日本野鳥の会宮崎県支部(支部長 岩切久様)」と連携し、宮崎に生息する野鳥や自然環境、健康に関する座学及び屋外観察を行う「野鳥とのふれあいで宮崎の自然を学ぶ in 延岡」を、以下のとおり実施しました。
■日時:11月20日(土)9:15~14:30
■会場:リバーパル五ヶ瀬川および友内川河口散策コース(延岡市牧町)
本学担当者および日本野鳥の会宮崎県支部長 岩切久様の挨拶のあと、スライドや資料をもとに、3つのお話がありました。
座学1.「宮崎・延岡の野鳥を知ろう」講師 日本野鳥の会宮崎県支部 前田幹雄様
①一番重い鳥、一番軽い鳥 ②木の枝で眠る鳥 ③水の上でも平気なカモ
④鳥の体温を知ろう ⑤秋になると干物出現 ⑥カラ類は鳥語を
⑦鳥の囀りを聞いてみよう ⑧きれいな囀りは ⑨プレゼントする野鳥
⑩子育ては人まかせ ⑪県の鳥、国の鳥 ⑫鳥を楽しもう
座学2.「延岡の観察スポット紹介」講師 日本野鳥の会宮崎県支部 永田敏治様
①観察ポイント『城山』 ②観察ポイント『行縢山』 ③観察ポイント『愛宕山』
④観察ポイント『友内川』 ⑤観察ポイント『金堂ヶ池』
⑥観察ポイント『大瀬川及び沖田川河口付近』
座学3.「バードウォッチングと健康法 」講師 南九州大学健康栄養学部教授 渡邉純子
①バードウォッチングが体と心によい理由 ②バードウォッチングによる身体活動量
③持続可能なバードウォッチングのための栄養管理
ご挨拶:日本野鳥の会宮崎県支部長 岩切久様 写真提供:日本野鳥の会宮崎県支部
今回初めて紹介された「バードウォッチングと健康法」では、野鳥観察行動は心身のストレス解消や免疫力アップ、人との交流による痴呆症のリスク低減につながるなどの話や、持続可能な活動に欠かせない食事や栄養管理についても解説がありました。当日は延岡市や宮崎市を中心に24人の参加があり、野鳥の生態や能力、環境問題・健康問題との関わりなど、幅広い話題に熱心に聞き入っていました。
午後は、友内川の散策コースにそって屋外観察会が開かれました。まず、日本野鳥の会宮崎県支部の猪崎悦子様から「フィールドマナー~や・さ・し・い・き・も・ち」に基づき観察の注意事項の説明がありました。
その後、宮崎県支部の会員の皆さんに案内いただきながら、友内川河口周辺の野鳥や自然観察を行いました。
岸辺の葦の群生地では、友内川では初めて観察されたというクロツラヘラサギに、マガモやヒドリガモなどの水鳥、カワセミ、サギなどが観察でき、上空には、ミサゴやトビ、ハイタカなどの猛禽類も。河口では、カワウの群れが魚を追っている場面に遭遇。そこへ、群れる魚を狙ってミサゴやクロツラヘラサギなども合流。河口ならではのダイナミックな野鳥の活動を観察でき、参加者は大喜びでした。
終了後のアンケートでは、全員が楽しかった・満足したと回答。野鳥とのふれあいで宮崎の自然を再認識した・南九州大学の取組みに感謝するなどの感想が寄せられました。
南九州大学は、人類にとって根源的に重要な『環境と生命の調和の持続可能な発展を踏まえた「食・緑・人」の実践的教育研究と人材育成を掲げています。本講座では、宮崎の自然の豊かさに触れることを通じて、近年話題となっているSDGsに象徴される持続可能な地球環境と人の健康について認識を促す機会とし、生命の循環に欠かせない動植物への知識・態度の醸成の一助となることを目指しています。