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都城高校生へDX特別授業 情報収集やプレゼン手法学ぶ

南九州大学都城キャンパスでDXハイスクール支援プログラムの特別授業開催

2024年11月12日(火)、南九州大学都城キャンパスで、高校生を対象としたDXハイスクール支援プログラムの特別授業が実施されました。今回は、都城高校(都城市蓑原町)の文理科、普通科・総合コースに在籍する1、2年生ら約30人が参加。南九州大学子ども教育学科の渡邉光浩准教授(教育DX・教育工学研究室)が、「総合的な探究の時間(探究学習)」で求められる情報収集や分析の手法、プレゼンテーションに取り組む姿勢などをレクチャーしました。

 

精度の高い情報収集方法を紹介

渡邉准教授は、インターネットで情報検索を行う際、「NOT」や「*(アスタリスク)」などの論理演算子やシソーラスを使うことで、精度の高い検索結果を得られることを紹介。情報収集時の注意点として、「(オンライン百科事典などの)不確かな情報を鵜呑みにせず、場合によっては専門サイトを使って根拠となる論文データを検索したり、文献と突き合せたりすることも必要」と強調しました。

 

プレゼンテーションのコツと効果的な伝え方

また、授業後半にはプレゼン発表やスライドのまとめ方などについて言及。渡邉准教授は、「人間は視覚からの情報に集中してしまう傾向があるため、スライド上の文字数はできるだけ少なくし、詳細は口頭で伝える」「ジェスチャーも盛り込むなど、効果的な伝え方も工夫してほしい」などと述べました。

生徒たちの感想:新しい学びと意欲

参加した2年生の森田蒼彩さんは、「(論理演算子を使った)検索方法など知らないこともあって、とても勉強になった」。同じく2年生の柿木莉世さんは、「プレゼンの際は、一番伝えたいことを最初に決めることといったコツが理解できた」と笑顔で話していました。都城高校では、宮崎県内の企業と共同で行う探究学習にも取り組んでおり、2年生の盛永小雪さんは、「今後もプレゼン発表の機会があるので、自分で課題を見つけ、解決する力をさらに磨いていきたい」と意気込んでいました。

ICT活用の推進と今後の展望

都城高校は本年度、ICT(情報通信技術)を活用した文理横断的・探究的な学びを強化する学校として、文部科学省の「高校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」採択校に選ばれています。生徒一人ひとりにキーボード着脱式のタブレットPCが配布されており、授業でも多様な活用がなされています。同高で英語を担当する前田薫美子教諭は、「授業では発音の確認や辞書代わりとしてタブレットPCを使っている。もっと活用の幅を広げられることはないか、研究していきたい」と話していました。

渡邉准教授のコメント:探究学習とプレゼン指導の継続支援

渡邉准教授は、「小・中学校までの『総合的な学習の時間』と、高校の『総合的な探究の時間』の違いを、生徒や先生と一緒に確認することができた。また、プレゼンのポイントを伝えることができた一方で、スライドの具体的な作成の仕方までは扱うことができなかったので、今後もできる限り協力していきたい」と話していました。