環境園芸学科 地域貢献
卒業研究の成果が学術雑誌に掲載。外来魚コウライオヤニラミの食性を解明
南九州大学環境園芸学部環境園芸学科(自然環境分野・緑地保全学研究室)の卒業生 阿賀嶺 礼旺さん(現:株式会社沖縄環境科学研究所)の研究成果が、日本環境動物昆虫学会誌「第36巻1号」に査読付き原著論文として掲載されました。
この研究は 宮崎県の河川に生息する国外外来魚「コウライオヤニラミ」の食性 に注目したものです。2023年1月から11月にかけて、都城市を流れる萩原川と沖水川(いずれも大淀川の支流)で404個体を採捕・解剖し、胃の内容物を詳しく調査 しました。
その結果、消化が進んで分類できなかったものを除く15分類群(ヨシノボリ属やタカハヤ、オイカワ、カマツカなどの魚類、カゲロウ目幼虫などの水生昆虫類、サワガニ属などの甲殻類など)が見つかりました。特に、コウライオヤニラミは成長に伴い 食べるエサが水生昆虫から魚類へと変化する傾向 があることが分かりました。
この研究は、 外来魚が日本の河川生態系に与える影響を解明し、今後の対策を考えるうえで重要な成果 となります。阿賀嶺さんの研究が、今後の環境保全の取り組みに役立つことが期待されます。
掲載論文
論文タイトル: 宮崎県大淀川水系における国外外来魚コウライオヤニラミの食性
著者: 阿賀嶺 礼旺, 山内 巧弥, 中野 光議
URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjeez/36/1/36_1/_article/-char/ja
<関連動画>
コウライオヤニラミの爆発的増加をとりあげた動画をご紹介します。ぜひご覧ください。