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環境園芸学科

フィールドセンターより 資格支援【小型移動式クレーン技能講習会開催】の報告

令和4年3月18日(木)~3/20(日)の期間に、小型移動式クレーン技能講習会が開催されました。4名が受講し、全員が修了(合格)しました。

技能講習修了証明書の発行は、厚生労働大臣が指定する機関が行います。
(修了証発行 キャタピュラー九州㈱宮崎教習センター)

小型移動式クレーン技能講習会

小型移動式クレーンとは、つり上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンの呼称です。小型移動式クレーン技能講習会修了者は、つり上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンの操作が可能となります。クレーン吊り具へ荷の吊り掛けを行う、玉掛け技能とセットとなる技能です。実現場では、樹木や石材、土などの荷役及び運搬に活躍します。将来、造園・緑化分野の技術者を目指す学生には、必須の技能です。

小型移動式クレーン技能は、玉掛け技能同様に、造園学分野の実習教育で導入されています。同時に資格取得を推奨しています。
本実習や資格取得(技能講習会)を通じ、災害事例などの安全教育についても学びます。
在学中に実務に直結する資格を学べることは、キャリア形成の一つになります。受講者はその後、高所作業車技能講習(高所作業機械の操作)や玉掛け技能講習(クレーン部に荷の吊り掛け行う技能)を取得しています。

講習会

講習会は、学科2日間(玉掛け技能講習修了者は1.5日)、実技1日で行われます。講習会終了時には、確認試験が行われます。参加イコール合格という講習会ではありません。

学科講習では、移動式クレーンに関する知識や力学に関する知識、災害事例や関係法令などを学びました。

実技講習会は、指示(手信号)の確認共有や荷重指示計(現況のつり上げ可能荷重)、荷重計による荷の質量測定などの安全運転心得から始まりました。安全に操作できる状況を確認した後に、作成されたコースを範囲(吊り荷の高さや振り幅)内におさめながら、操作を行います。コース練習を通じて、基本操作と振れ止め(操作で発生した荷の揺れを解消する操作)を習得します。制限時間内に操作を終了することができ、全員合格することができました。

実技講習会対策として、フィールドセンター内で実技練習会を開催しました。受講者の全員が練習会に参加してくれました。講習会終了後のアンケートからも、「練習会は効果があった」という回答が多く得られました。

講習の様子

図1. 合図確認状況
クレーン操縦者は、玉掛者の合図を受け操縦する。作業前に合図の確認・共有を図ることは、事故防止として重要です。

図2. 操作説明状況
基本の運転操作及び荷重指示計・荷重計による荷の質量測定説明などの安全管理方法を学んだ後に、操作練習に移りました。

図3. 操作練習状況
高さやコースルートなど、荷の運搬における約束事、試験までの時間を確認後、操作練習を重ねました。
特に横振れや縦振れを緩和する、振れ止めと、大きな振れを発生させない丁寧な操作に注力しました。

図4. 試験状況
コース修了目安は10分間です。荷の振れや高さへの注意など、丁寧な操作を徹底して、試験に臨みました。

今年度は4年生1名、3年生2名、1年生1名、計4名で、学年による偏りは見られませんでした。受講の動機としては、アンケート結果から、「キャリア形成」という回答が多く得られました。

新年度より、小型移動式クレーン技能講習会修了者へのフォローアップ練習会を予定しています。学生は業務従事者ではない為、操作時間は限定的です。将来を見据えて取得した技能を発揮する為、継続的に技能を確認することは重要だと考えます。操作技能の質を維持することは、事故防止一つにもなります。
今後もフィールドセンターでは、学生のキャリア形成の一環として、技能講習会や特別教育などの講習会を開催していきたいと思います。